冬のキャンパーに必須な暖房器具。
冬のキャンプ場は本当に好きな人ばっかりで居心地のいい空間。しかし寒ければただの苦行ですからね。
目次
愛用ストーブ「武井バーナー パープルストーブ301A」
冬キャンプになくてはならない暖房器具。
幕内で使える(自己責任)ストーブといえば
- フジカハイペット
- トヨトミレインボーストーブ
- アルパカストーブ
このあたりがメジャーですが、わが家が使用しているのは「武井バーナー パープルストーブ301A」
ちょっと無骨だし扱うのも少し面倒ですが、わが家にとっては本当にベストなストーブなんです。
購入時はフジカやトヨトミとすごく悩んだんですが、
- 使用してる幕はコンパクトなリビングシェル
- 幕の外でも使いたかった
- 釣りでも使いたかった
- 車の積載能力的に余裕がなかった
比較したストーブと比べるとだいぶ高価ですが、一番小型なストーブなのに火力(暖房能力)は非常に高く、リビングシェル程度の小型の幕なら十分に暖めることが可能。
かれこれ10年ほど愛用していますが、どんどん愛着が沸く逸品なんですよ。
武井バーナー パープルストーブの使い方
武井君は他のストーブのように、一発点火というわけにはいきません。
ケロシン(灯油)ランタン同様に、燃料を気化させなくてはならないため、ポンピング(加圧)とプレヒート(余熱)をしっかり行う必要があるんです。
あーめんどくさいけど楽しいw
燃料補給
まずは燃料(灯油)を補給。
ちなみに武井くんを立てたまま運搬できれば、基本的に灯油は漏れません(する場合は自己責任で)一泊なら自宅で武井バーナーを満タンにして、給油用にフューエルボトルを持っていきます。
厳冬期や寒い場所へ行く時、二泊以上の場合はさすがに燃料が不足するので、5リッターの灯油タンクを別途持参。
給油の際も燃料計がついているので溢れる心配はありません。
武井くんを使う場合、フューエルボトルが一本あると便利ですよ。
ポンピング(加圧)をしっかりと!
次に行うのがポンピング(加圧)
手順は
- ポンピング用のレバーを40〜50回出し入れして空気を送り込む
- レバーが硬くなり押し込みづらくなる
- 最後まで押し込み、ひねって固定
手間といえば手間なんですが、加圧式の燃焼器具では必須の作業ですし、一種の儀式みたいなもんで、気分も盛り上がったり。
初めての人もきっと楽しくなるはずです(知らんけど
使用中も圧力が落ちてくると炎がオレンジに変わりますので、またポンピングの出番。せまい幕の中で使用する時は動線をしっかりと確保しておきましょう。
ポンピングが面倒な場合は、オプションンパーツを使えば自転車用の空気入れを使えます。でもポンピングも慣れると大した手間じゃないので、個人的にはいらないかな。
私も最初の頃は使いましたが、かえって面倒に感じるようになって、今では普通にポンピングしています。
接続金具はこちら。冬キャンプの頻度が高ければあると便利かな
空気入れはこちらを使用しています。
【最重要】プレヒートが武井くん炎上の決め手
武井バーナーを使用する上で一番大切なのがしっかりプレヒート(余熱)すること。これを失敗して余熱不足になると恐怖の炎上が待っています。
プレヒートの手順は
- 余熱バーナーのコックを開ける
- 気化した灯油が噴射される
- チャッカマンなどで着火
- 秋口は3分程度・冬場は5分程度メインバーナー部分を暖める
これでプレヒートは完了。
次にメインバーナーを点火
- 付属の火力調整ノブを差し込む
- 「開」の方向へノブを回せばメインバーナーが点火
- 余熱バーナーのコックを閉じる
これで武井バーナーが轟音とともに燃焼を始めますよ。
武井バーナーをしっかり燃焼させるには
まずはしっかりとポンピングすること。
加圧不足の場合、余熱バーナーから噴射される灯油が液状になって飛び散るので炎が揺らめいて不安定になる上、飛び散った灯油が燃え上がったりします。
そして炎上する一番の理由がプレヒート不足。
この場合もポンピング不足と同様に、メインバーナーを開くと同時に大量の灯油が液状のまま噴射されるため、ド派手な炎上を見せてくれますよ。
ポンピングの加圧不足はすぐわかるので、追加ポンピングすれば安定しますが、プレヒート不足の場合は一気に炎上するので大変。
十分なプレヒートが何より大事ですね。
炎上までが武井くんの様式美
えらそうに説明しておきながら…
燃えてるじゃないか!
10年も使ってるわりには、シーズン初めに必ず炎上騒ぎをやらかします。
久しぶりに使う時は慎重にやるため割と問題ないんですが、シーズン二度目の使用時が鬼門。あっという間に季節は進むため、前回と同じ感覚でやるとプレヒート不足になってしまうんですよね。
炎上するとホヤは真っ黒…。
まあしっかり燃焼させれば、使っているうちに煤も落ちてきますので心配無用です。
武井バーナーパープルストーブ301のメリット
他のストーブと比べてお手軽とは言えない武井くん。しかしその手間を補って余りある魅力の持ち主なんですよ。
びっくりするほどコンパクト
武井バーナー301Aのサイズは「160mm×330mm」
キャンパーに大人気のフジカハイペット(310mm×432mm)と比較しても、すっごくコンパクト。
荷物が増えがちな冬キャンプで、コンパクトに積載できるのは代え難いメリットなんですよね。
私はキャンピングカーなので、そのありがたみをヒシヒシと感じています。
収納に便利だった写真の「コールマン ソフトランタンケース」は残念ながら廃盤になったようです。
サイズ的にはこちらのランタンケースでも使用できますね。
火力が強く暖房能力が高い
コンパクトな体に似合わず、武井バーナーの火力は非常に強いんです。
リビングシェル程度の大きさなら、十分な暖房能力です。
調理も湯沸かしも余裕
五徳を乗せれば、ケトルでお湯も簡単に沸かせるし調理も可能です。
それなりの火力調整も可能ですが、弱火は暖房能力と引き換えになるため、基本的に強火で調理するものがベター。今回はちびパンでハンバーグの両面を焼いたり、アクアパッツアを一気に煮込んだり。
ぶっちゃけると、武井くんが一番得意な料理は炒め物。他のストーブとは真逆で、コトコトと煮込むのは苦手なんです。
外でも使える
他の石油ストーブだとほとんどが幕内で使うと思いますが、武井バーナーは外でも使えるのが嬉しいメリット。
「軽い」「場所を取らない」「火力が強い」「風に強い」ため、気軽に外へ持ち出せます。
真冬は焚き火をしてても足元は寒いもの。そばに武井バーナーを置いてあげると足元も暖かくなるので女性は大喜びですよ。
会社が信頼できる・修理対応も万全でした
実は一度故障(灯油もれ)してるんです。
しかたなく修理を依頼しましたが、修理費用も良心的で素早い対応。しっかりとしたアフターサービスがあるから、安心して使い続けることができますね。
所有の満足度が高い
見た目のレトロさ、可愛さ、真鍮製の手のこんだ作りこみ。武井くんは所有する満足度が非常に高いアイテムだと思います。
武井バーナー パープルストーブ301Aのデメリット
着火までの手間がかかる・失敗したら炎上
一発着火のストーブに比べ手間もかかるし、ミスれば炎上するという。
普通のストーブの便利さ・ありがたみを味わえますよw
燃料が5時間未満
公表されてる301の燃焼時間は5時間。
実際はもう少し短くて4時間~4時間半程度。
真冬に日が落ちてから点火しても、就寝するまで少し足りない感じです。そのため、消化→燃料補給→点火までの作業をワンセットする必要が。
給油の回数を減らしたいなら、501Aを選択するのもありですが、コンパクトさが犠牲になりますし、価格もずいぶん上がってしまいます。この辺はお好みですね。
自宅では使えない
武井くんは他のストーブと違って自宅では使用できません。
レインボーストーブなんかは自宅でも雰囲気ありますし、その点は残念。まあでも、自宅でも使えるからと買ったものも、ほんとに自宅で使ってんの?とは思います。
他のストーブに比べて価格が高い
私が購入した頃はもっと安かったと思うんですが、今見ると高いですねぇ…。
音は結構うるさい
正直言っていい音出しますが、食事中に気になるレベルではないし、使ってるうちに慣れると思います。
まとめ:武井バーナー パープルストーブは、ちと面倒だが優秀なストーブ
武井バーナーパープルストーブは、他のストーブに比べればちょいと手間が必要なアイテム。しかも失敗すると「炎上」騒ぎを起こすことも。
でも、このサイズでこの暖かさ?と感じるほどの「コンパクトさ」と「高火力」は他のストーブにはないもの。レトロな雰囲気ながら、メイドインジャパンのしっかりとした作りは所有欲も満たしくれます。
車の積載に余力がない人・あまり大きくない幕を使ってる人に、武井くんはかなりおススメなストーブですよ。
2017/10/4追記ー炎上させすぎると壊れるという話
冬キャンプの寒さ対策は足元から
冬キャンプにはリビングシェルのサイズがちょうどいいですよね