キャンピングカーにトイレは必要?
キャンピングカー乗りでも意見が真っ二つなこのテーマ。
あまり悩まずに「そんなもんいらない!」と思う方も多いと思いますが、少しだけ寄り道して読んでもらえれば。
実は私自身「トイレ…そんなもんいらん」と、トイレのないキャンピングカーを購入しましたが、今では「絶対必要な装備」と思ってます。それだけが理由ではありませんが、キャンピングカーを買い直して、カセットトイレを装備しました。
目次
キャンピングカーにトイレが不要という人の理由
- 処理が面倒
- そこら中にあるから困らないはず
- 欲しい車にスペースがない
トイレが不要という人の理由は多くがこれだと思います。
これは本当に気持ちがよくわかるんですよね。なんといっても私自身が同じ理由でトイレは不要と判断した経験がありますから。
トイレの後処理が面倒
トイレの後処理って、想像するだけで気分良くないですよね。
でも実際にやってみると、それほど気分が悪いものでもないし、かかる手間も考えるほど面倒なものではありません。
キャンピングカーで使用する「カセットトイレ」や「ポータブルトイレ」の使用方法はそれほ手間がかかるものではなく
- ブラックタンクと洗浄タンクに薬品と水を入れてセットする
- 用を足したら洗浄水を流して、シャッターを引いてブラックタンクに落とす
- 帰宅後に自宅のトイレか汚水槽にブラックタンクの汚水を流す
- 何度か水を入れ、しゃかしゃかと振って中を洗浄して「1」に戻る
使用感は簡易水洗と同じようなもの。
小さく見えるキャンピングカーのトイレですが、不便なく用は足せると思います。
後処理は、自宅がマンションの場合はちょっと面倒かもしれませんね。汚水槽が駐車場のそばにあるか不明ですし、ご近所さんの目もありますし。
処理の時に「その物体」がどんなものか気になると思いますが、こちらは単なる色付きの水。単なる色付きの液体で匂いも薬品臭です。最初はやはり抵抗がありましたが、2回目からは全く気にならなくなりました。
どうしても処理が不安なら非常用のトイレで対応することも可能。
これなら普通にゴミとして処理するだけで済みますので、心理的にはすごく楽かもしれません。コスト的に割高になりますが、非常用なら問題ないレベルだと思います。
またせっかくキャンピングカーがあるのだから、「災害対策」としても用意しておきたいもの。私も災害用として「非常用トイレ」を常備しています。
できれば匂い対策でBOSも用意しておいた方がいいでしょう。
トイレはコンビニや道の駅など、どこにであるから困らない
これはその通りで、SA・PA・道の駅・コンビニと、そこら中に共用のトイレはありますから、用を足すという意味では困らないと思います。
とはいえ、いくつかの問題があるんです
- 清潔かどうかは別の問題
- 雨・風・雪・寒い時でも外のトイレに行く必要がある
- 子供さんがいれば、夜中でも同行しなくてはならない
- 女性が深夜に一人で行くのは怖いケースも
- 行き先・車中泊先がトイレに縛られる
最近では特にSA・PAのトイレがすごくキレイになってきてます。
それでも清潔に感じるかどうか人それぞれ。やっぱり共有のトイレが苦手な人も多いし、場合によっては「うわっ!」と感じるような、民度の低さを見ることも。
また真夏はトイレの明かりに虫が集まるので、苦手な方はかなり嫌な思いをしますし、大雨の中、濡れながらトイレに行くのもすごく手間です。
何より女性や小さな子供さんが、深夜に外のトイレを利用するのはやっぱり怖いもの。お子さんなら同行する必要がありますし、女性は我慢してしまうかもしれません。
常に共有トイレを利用するのは、意外と厳しい現実があるんです。
欲しい車にトイレを置くスペースがない
これはやむを得ないと思います。
ただキャンピングカーは出かけた先では家や宿の役割。本当はない方が不自然なものですから、優先順位を一度だけ見直してみませんか?
実際、キャンピングカーの先進国でありながら、日本のような道の駅などのインフラがない欧州やアメリカでは、トイレ・シャワーの無いキャンピングカーはあり得ません。
ここで問題になるのが、トイレを置くスペース。
実際のところポータブルトイレは1万円台で購入できるので、必要と感じてから買うのも全然ありですよね。
一番の問題はそれを使える場所があるかどうか。この点はキャンピングカーを買う段階で慎重に検討する必要があると思います。
例えば後部が独立したフリースペースになっている車。
必要になればポータブルトイレを置けば、すぐにトイレルームになりますし、使わなければ使わないで広々とした荷室として使えます。
トイレが必要だと考える人の理由
トイレが必要だと考える人の理由はこんな感じでしょうか。
- 小さな子供がいる
- 汚いトイレがいや
- 夜中や悪天候時に車外に出るのがいや
- 車泊地や遊ぶ場所を自由に選びたい
- 災害対策
わたしの場合は②③④⑤が理由ですね。
トイレがないことで発生する不快さや手間・残念な思いに比べれば、処理なんて大したことがないという判断なんです。
やはり災害対策としても必要と思いました。
キャンピングカーにトイレがないことで現実に起こること
わが家の場合、トイレがなかった時のくるま旅で苦労したのは奥さんでした。
女性としては雑でさっぱりした人なんですが、共有トイレだけは苦手。便座クリーナーやシートがない場合は、色々と苦労していたようです。
かくいう私も汚いトイレはやっぱり遠慮したいのが本音。
車中泊先に着いたら真っ先にトイレの視察に行くのがお約束で、ここで「うっ」と思えば、車中泊先を変更。でもこの頻度が意外と高かったりしたんですよね。
それでもキャンプ場の場合は我慢するしかありません。危険そうなキャンプ場に行くときは必ずポータブルトイレを持参していました。
他にもトイレの問題で車中泊を諦めたことは何度もあります。
旅先で美味しいお酒が飲みたいと思う二人ですから、そのことを諦めることはストレスなんですよね。
本当に自由な旅にはトイレが必須
私にとって一番重要なのは、トイレに縛られずに自由な旅をしたいということ。
キャンピングカーを乗り換えるにあたって、絶対条件としたのが実用的なマルチルームとカセットトイレの設置でした。
処理の問題もあるので、好きなだけ・どこにでも!というのは無理ですが、トイレがないと道の駅(RVパーク)とキャンプ場がメインの車中泊場所にならざるをえません。
またキャンプ場選びも水回りの綺麗さを一番重視して選択していますが、これがあんまり面白くない。自然に囲まれた素晴らしいキャンプ場って、決して高規格ではないんですよ。
さらに釣りやアウトドアではトイレがない場所が当たり前。嫁さんと出かける時には、そこに配慮することで行動が制限されてしまいます。
トイレに行動を縛られることに対する抵抗感はけっこうなもので「本当に自由な旅をしたい」と何度も思いました。
まとめ:キャンピングカーのトイレは自由で快適な旅に必要
キャンピングカーに求めるものは、人によって違います。
でも自由で快適な旅をしたいというのは、誰もが根底にあるんじゃないでしょうか。
初めてキャンピングカーを選ぶとき、最初からトイレは不要と決めつけてしまうと、想像よりも大きな不便を味わうかもしれません。
トイレが無くても「くるま旅は」とても楽しいものでしたが、トイレがあればキャンピングカーの旅は、さらに快適で自由なものになると思います。