カムロード足回りのプロフェッショナル「カーセールス・ワタナベ」のエアサス・トーションバー・ショックを装着。
装着前と装着後の変化を詳しくまとめてみました。
目次
- カーセールス・ワタナベの足回りを装着した経緯
- カーセールスワタナベの足回りをインストールしたらカムロードを卒業してしまった
- 以前の足回りと細かく比較してみる
- 高速道路の走りは?
- 山道の走り・コーナーリングは?
- 一般道では?
- 停車中・車中泊時
- 安全性はどうなの?
- CSW(富永自動車)の丁寧なシゴト!実際の施工を見てもらおう
- ポン付のエアサスをつけなくて良かった
- CSW足回りの問題点:全く思いつかない
- まとめ
カーセールス・ワタナベの足回りを装着した経緯
納車から二年。
- 長距離の運転がちと辛い
- 安全性の強化
カムロードの足回りを一から見直すために「カーセールス・ワタナベ」の足回りをインストールすることにしました。
装着するのは、エアサス・トーションバー・オリジナルショック。
すでに装着していたフロントのスタビライザーはそのまま流用できましたが、リアスタビライザーは取り外し、2年しか使っていないランチョもオリジナルショックに入れ替え。
預けたのはカーセールスワタナベ西日本の正規代理店「富永自動車」さん。
詳しい経緯はこちらにまとめてあります。
カーセールスワタナベの足回りをインストールしたらカムロードを卒業してしまった
足回りの感じ方は本当に人それぞれ。
あくまでも私の感じ方だとお断りしておきます。
CSWの足回りに一新して高速・山道・一般道を合算1300㎞ほど走ってみました。
その結果は
もはやカムロードじゃないわコレ
全ての部分で快適度が格段に上がり、感覚としては大きな普通車に近しいレベル。
カムロードとは思えない車になりました。
個別に装備したアイテムの効き目は素人ながらこんな感じ
エアサスの効果は絶大
エアサスの効果は本当にすごいです。
ヘビーなリアをエアサスで持ち上げて、フロントに荷重配分する理論は理解していましたが、実際に体感してみるとここまで変わるんだとびっくり。
エアサスでリアを上げてカッチリさせると、とにかく揺れなくなります。たったこれだけでカムロードならではの不安定な挙動がウソのように激減。
安全性を考えるならエアサス一択だなと心底思いましたよ。
トーションバーの効き目
フロント部分がかなり固めでしっかりした乗り味に変わりました。しかし不快さはなく、なんというかすごくイイ感じ(語彙力
リアとのバランスで剛性感が増しているのか、フロントとリアが一体化して驚くほどまっすぐ走ります。
CSWオリジナルショックの効き目
荒れた路面をすんなりいなします。
特にフロントはトーションバーとの相乗効果なのか、自分がタイヤの真上に乗ってるとは思えないほど。
限界以上の凹凸ではリアの突き上げがあるものの、フロント側の突き上げが少ないため、大きなショックは一回で済むことがほとんど。
さらに揺り返しがないので後席の乗り心地も格段に改善されました。
以前の足回りと細かく比較してみる
インストール前の足回りとシチュエーションごとに比較してみます。
正直言って前の方が良かったという点は一つもありません。
高額な投資ゆえバイアスがかかるかもと、従来の足回りに関しては事前にまとめておきました。
高速道路の走りは?
高速道路はとにかく楽チンになったのひとこと。
なんと言ってもひたすらまっすぐ走ってくれるのが素晴らしい。
今までは両手で細かくカウンターを当てながら走ってたわけで、長く乗ると指が痛くなることもしばしば。この感覚はカムロード乗りならわかるはず。
体感速度は優に−20㌔以上、100㌔で走っても以前の80㌔未満に感じます。
平常時は片手で運転、時々発生する追い越しも楽々できるようになりました。
横風の影響
横風に対する強さは驚くほど改善しました。
この道路は「のと里山海道」金沢から能登半島へ日本海沿いを走るごきげんな道ですが、冬場はかなり強い風が吹くところ。
この日(9/22)は見ての通り吹き流しが真横になるほどの強風。
立ち寄った「千里浜なぎさドライブウェイ」も波が高すぎて、海水が砂浜にたまり走れる場所がすごく狭くなってました。
こちらに来る前の北陸自動車道も、海沿いでは防風林の合間や陸橋の上でかなりの強風。キャンピングカーにとって最悪の状況でしたが…
普通に80㌔以上で巡航できちゃう。
不意に吹く強い横風も、今までは一瞬で車線半分持ってかれる感じだったのに、「あ、押されてる」と思ったらゆっくりと押し出される感じ。
車体の形状から横風の影響を完全になくすことは無理ですが、よほどの強風でなければ気にせず走れますし、不意な横風を受けても急な挙動がないため安心です。
追い越し時の振られ
押される感覚は時おりあるものの振られは皆無で、左車線から不意打ちで大型バスに抜かれても気づかなかったくらい。
今まではずっと右ミラーを気にしていましたが、今後は大丈夫そうです。
山道の走り・コーナーリングは?
これがいちばん変わったかも。
楽を超えて気持ちよく走れるようになったのが笑えます。
山道を300㎞ほど走りましたが、なんせ安全かつ素直に曲がるようになりました。
- ブレーキをかけても前輪が沈まないので制動距離が短い
- 車体がねじれず4輪で支えるので素直に曲がる
- 曲がった後の揺れがないので出口が見えたらアクセルを踏める
もちろん大きな車なので飛ばすことはできませんが、フィーリング的に昔乗ってたスポーツタイプの車を思い出すくらい。
注意点として特にブレーキがノーマルの場合は、下りでフットブレーキを多用するのはお勧めしません。
エンジンブレーキをしっかり使って走らないと、スピードが上がる分だけ焼きつきやすくなると思います。
一般道では?
これがまたメチャメチャ楽なんです。
都市部、ローカル部ともに断然走りやすくなりました。
縦揺れ・横揺れ・跳ね上がりが劇的に改善
横揺れは、かなり揺れづらく揺れても収まりが早いです。
そのため気を使ってた交差点もスムーズに曲がれるし、面倒なコンビニやガソリンスタンドを出る時も、揺れはするものの一瞬で収まるように。
おかげで今まで飛び出すタイミングに躊躇してた場面で、思い切りよく合流できるようになりました。
また無駄にふわふわと縦揺れしてたカムロードが、全く揺れなくなりました。
おかげで
- 疲れづらい
- 発進がすごくスムーズ
- 安全に止まれる
- 後部キャビンで酔わない
縦揺れによるさまざまな悪影響が一気になくなり、本当に走りやすい。
突き上げ感も極限まで抑えられ、凸凹が限界を超えない限りはスムーズ。ただし限界以上になると、相当マシにはなったものの、突き上げや跳ね上がりが発生します。
2年の経験というのは意外に重たくて、夫婦揃って道路の色が変わっていると身構えるクセがついてたのが笑えました。
何回も身構えて突っ込んだのに何も起きず「スコッ」とコケそうにw
それくらい変化したということです。
本当に北海道行く前に装着したかった…
乗り心地は「運転席◎ 後部キャビン◯」
運転席・助手席の乗り心地は本当に普通車に近い気持ち良さ。嫁さんも乗ってすぐに分かるほどでした。
後部キャビンに関しては、
- 跳ね上げは大幅に改善
- 路面のギャップはそれなりに拾う
- 揺れない(揺れてもすぐ収まる)ので酔わない
前回初めて乗った時は、あまりの乗り心地の悪さと、船かと思うような揺れにびっくりしましたが、今回乗った時は多少お尻に悪いかな?くらいに改善しました。
特に揺れないことが、乗り心地の改善に大きく影響してます。どこにも掴まらず普通に乗ってられるし、酔うこともないんじゃないかな。
停車中・車中泊時
停車中はエアサスの圧を上げることで、車体の揺れをかなり抑えることができます。
特に私のコルドリーブスはリアエントランスなので、乗り込む時や夜中にどちらかがトイレに行く時など、地震かと思うほど揺れてましたが、全然気にならなくなりました。
多少の車高調整(3㎝ほど)もできるので重宝しますが、傾斜のキツい場所で役に立つレベルではありません。レベラーは手放せませんね。
安全性はどうなの?
今までツラツラと快適度について語ってきましたが、もう一つの期待「安全性」についてはどうなの?という問題。
私個人の考え方としてはエアサスを装着することで
- リアからフロントへの荷重移動
- 揺れ・振られの減少
これにより物理的に後輪にかかる負担が減少すると考えていたので、素直に富永自動車さんにぶつけてみました。
答えは「実験して証明できないので正確なことは不明。でも物理的に効果はあると思う」とのことでした。
実際にCSWの足回りで走ると、とにかく四輪にバランスよく荷重配分され、後輪に掛かっていた負担が減少してることがすぐに理解できます。
さらに揺れや振られがほとんどなくなるため、極端に片側の車輪へ荷重されていたシチュエーションが大幅に減少するんですよね。
また縦揺れがなくなることで、ブレーキの制動距離が明らかに改善します。
もっと安全だなと思ったのは、走行中の安定性向上と、それに伴う気持ちの余裕。
横風・振られ・揺れ・傾きによる制御の難しさが劇的に改善したことで、安定して走れるのはもちろん、気持ちにもゆとりが出るんですよ。
緊張しっぱなしの運転にいいことなんて一つもありませんから、これは素晴らしいことじゃないでしょうか。
反面、スピードが出やすいこと=限界までのマージンが少ないことには、十分な注意が必要。調子に乗って飛ばさずに、今まで通りの運転を心がけるなら一番の強敵は「居眠り運転」になる感じですw
CSW(富永自動車)の丁寧なシゴト!実際の施工を見てもらおう
施工の丁寧さもさることながら、エアサスを完全にユニット化し、いざという時のリカバリーまで考慮してるのがすごい。
ある意味エアサスはここまでやらないと使い物にならない気がします。
さらにトーションバーの取り付けに関しては、ほとんど丸一日かけて微妙なセッティングをするとのこと。満タンで預けたのにずいぶんガソリンが減ってたので相当走ったんだなぁとw
たまたま大阪キャンピングカーフェアの期間中だったので、CSWの渡辺社長も一緒にセッティングしてくれたんだとか…ありがてぇありがてぇ。
コレがエアサスの心臓部となるユニット部分。
私の場合はセカンドシート下、インバーターの上に取り外せるよう設置されてます。
これが本当に優れもので
- 運転席から自在にエア圧を変更できる
- エア圧を適正に保つため走行中も自動調整
- メンテナンスも非常に簡単
車の状況も運転者・同乗者の好みも違うキャンピングカーでも、簡単に繰り返しセッティングを試すことができるため、各ユーザーに応じた最適な設定が可能。さらに走行中も設定されたエア圧を保つために自動調節を繰り返してくれます。
万一故障した時のメンテナンスも、ユーザーがいじるのは空気弁の部分とヒューズのみ。メンテナビリティの面でもシンプルで優れモノ。
リモコンはエア圧を二つ記録しておくことができ、左右別に1・10(psi)単位で調整。ついつい色んな設定を試したくなりますw
でもこれが本当にいいこと。
たった2psi(15.6kpa)変わっても乗り味が変わるので、最適な乗り味を決めるには色々試してみなくちゃ。
室内にはエアサスの電源スイッチを「純正か!」と思うクオリティで設置。
サブバッテリーから電源を取っているため、乗らない時は切っておくことをお勧めしますとのことでしたが、ソーラーがあれば問題ないレベル(切り忘れがデフォ)
万一、ユニットが故障した場合でもエアサスが使用できるよう外部充填の弁がつけられています。トラブル発生時の対応も考えられてるのがすごい。
ポン付のエアサスをつけなくて良かった
エア圧の調整は思った以上に頻繁で、イメージとしてはこんな感じ。
山道(街乗り+5〜10)
高速(街乗り+10〜15)
例えば高速道路ではバンク部分にかかる風圧でフロントが上がるため、リアの圧を普段より上げる必要があるし、山道は後ろを固くしないと揺れが大きく曲がりづらくなるでしょう。
これ以外でも道路や風の状況はその時々で千差万別。シチュエーション次第で適正なエア圧はすごく変わるんですよね。
これに慣れちゃうと、一本のエア圧で走り続けるのはちょっと想像がつかないかな。普通は高速道路に合わせると思うので一般道ではかなり固いはず。
また走行中もユニットが頻繁にエア圧を変更します。最初は後ろから「プシュー」と音がしてびっくりするくらいw
ということは走行中にエア圧がそれだけ変化してるわけですから、自分で頻繁にメンテナンスしなくてはならないということ。
さすがにそれはめんどくさすぎる。
ポン付のエアサスもそれなりの効果は発揮すると思いますが、CSWのエアサスは作りも、使いやすさも、メンテナビリティも全くの別物。
高価ではあるものの、長く使うなら簡単に使え効果が高く信頼できる方がいいのではないでしょうか。
CSW足回りの問題点:全く思いつかない
これが驚くほど何にもない。
ユーザーレビューもちと大げさなんじゃないの?くらいに思ってましたが、本当になんもない。
絞り出してみると、素直に走る分だけワダチに乗っても素直に行きそうになったくらい(因果は不明)
走りに関しては100点の満足度です。
不満というか懸念としては拠点が少ないことでしょう。
拠点が少ない=関東の会社というイメージ
関西人の私にとって、CSWは「関東のもの」というイメージ。
なんというか職人さんが一人でやってる会社で、そこまで行かなきゃならないと刷り込まれてました。
関西には富永自動車さんがあるとはいえ、代理店なので同じクオリティで仕事ができるイメージがまだ定着してないんですよね。
特に足回りは感覚論なうえ、カムロードなんて特殊な車ですから、経験値がものをいう世界。
その点に私もやや不安を持っていたのは事実です。
でも現車を受け取ってこれはキッパリ。
安心してください。富永自動車さんは、めちゃめちゃいい仕事してくれますよ!
預ける期間が二週間、保証の仕組みが点検必須となれば、関東・関西からの距離が一番の問題だと思います。
まとめ
一気に紹介したのでかなりの長文になってしまいました。
装着して感じた一番の喜びは
「出かけるのが楽しくなった」
ことに他なりません。
キャンピングカーは旅する車。
そのお供にカーセールス・ワタナベの足回りが果たしてくれる役割は、とてつもなく大きいと感じましたよ。
これからの旅が楽しみすぎる。
エアサスの非常時エア充填用に。
出先でもキャンピングカーのタイヤ空気圧管理に使えるコンパクトさ。いざという時のため車に積んでます。